所得税のポイント

ここじぃ、健康保険は保険料で処理していいですか?

桃子

ここじぃ、先日、健康保険料が引き落とされたんだけど、これは保険料だから、費用として計上してもいいんですよね。

いやいや、健康保険料は費用として計上してはダメだよ。損益に影響しない科目、事業主貸として計上するんだよ。

ここじぃ
桃子

保険料なのに?

そうだよ。いいかい、所得税の概要―全体像の理解が大事をもう一度読んでごらん。「Ⅲ課税所得金額の計算」に書いてあるよ。

ここじぃ
桃子

あら、ホントだ。

会計ソフトなどで入力したりするのは、事業所得の計算の段階だよね。健康保険料は事業に直接関係するというよりも、各個人が負担した必要不可欠な保険料を考慮して、所得を減らして税金を軽減しましょうというものなんだ。これは所得控除の段階での話なんだよ。だから、事業所得の計算には関係ないんだよ。

ここじぃ
桃子

そうなのね、だから損益に関係ない科目、事業主貸で処理するのね。

そうだよ、個人事業主の場合、事業主貸、事業主借という勘定科目がよく出てくるよ。個人事業主は、法人と違って銀行やクレジットの口座が、事業と個人が混在しているよね。このため、事業に関連のない出金や入金を事業の経営成績に関連しないようにするための処理なんだよ。

ここじぃ
桃子

なるほどね。

社会保険料、生命保険料、小規模企業共済などの所得控除など、事業に関連のない入出金はこの科目で処理するよ。

ここじぃ
桃子

よく分かったわ。ここじぃ、ありがとう。

どういたしまして。ただし、節税でよく使われている経営セーフティ共済は、売掛金(債権)の貸倒れに備えるためのものだから、直接事業に関連してくるね。だからこれは費用(損金)計上できるんだよ。

ここじぃ

-所得税のポイント