税理士業務

これからの税理士の行方-望ましい方向とは?

桃子

ここじぃが目指す税理士の方向を本日は教えてください。

そんな大そうなものじゃないけど、基本的に記帳は会社や個人事業主自体が行うべきと考えているんだ。だから、税理士は記帳指導はするけど、記帳自体はやらない。浮いた時間は、もっと付加価値の高いもの、経営計画の策定、補助金や給付金の活用、経営管理体制の構築などの指導をするべきじゃないかな?

ここじぃ
桃子

記帳がなくなると会社や個人事業主は困ってしまうのではないですか?

まあ、会社は経理部員がいるだろうからそれほどは困らないでしょう。個人事業主は困るかもしれないけど、指導しながら徐々に移行すべきじゃないかな。

ここじぃ
桃子

でも、皆さん簿記とか勉強していないし、これから勉強するのも酷じゃないですか?

簿記なんて基本原則を覚えれば、簡単なんだよ。後は身体で覚えるようなもの。理解していなくても身体で覚えれば何とかなるし、身体で覚えれば、そのうち簿記の素晴らしさを分かるようになる。

ここじぃ
桃子

その原則は何なんですか?

貸借、おっと混乱するから左右と言った方がいいかも、それは必ず一致するんだ。だから出来上がったものも必ず貸借(左右)が一致する。

そして、基本原則は色々あるけど、私は次のように考えている。
資産の増加は借方(左)、負債の増加は貸方(右)
費用の発生は借方(左)、収益の発生は貸方(右)

これだけ。。
そしてこの派生原則は、資産や負債の減少はその逆となるということ。
資産の減少は貸方(右)、負債の減少は借方(左)
だね。

ここじぃ
桃子

その基本原則はどこから生まれたのですか?

生まれたというよりもそういう風に決めたんだよ。決め事。だから、集計して出来上がった試算表は資産が借方(左)、負債が貸方(右)、そして費用は借方(左)、収益は貸方(右)となる。
そして貸借対照表の貸方は資金の調達源泉を表して、借方は運用形態を表すことになるんだ。
例えば貸方に借入金や資本金があって、借方に預金、売掛金、棚卸資産などがあるよね。これは資本を拠出して借入を行い、商品を購入して、販売して売掛金となって、まだ販売されていないものは棚卸資産のままだよね。

ここじぃ
桃子

なるほどね。

ある程度決算書まで作成できるようになったら、後は所得控除や税額控除の話しだから、e-TAXやクラウド会計ソフトが手引きしてくれるから、申告書が作成できるようになるよ。

ここじぃ
桃子

簿記は難しいと思っているからできないのですか?

それは大いにあるね。理屈ではなくて仕訳はこういうもんだと思って取り掛かればいい。

ここじぃ
桃子

それで、ここじぃ、話を簿記から、目指す税理士の方向に元に戻しましょう。

そうだね、記帳の指導はきちんとやるけど、あくまで作成責任は会社や個人事業主にある。私の友達で税理士がいるけど、その人によると、年末に領収証の束をどさっと郵送で送ってくる人もいるらしい。完全に他人任せでは上手くいかないよ。だってそれじゃあ、儲かっているのかどうか分からないじゃない。

ここじぃ
桃子

確かにそうね。儲かっていると思ったら大赤字なんてことも。

特に個人事業主の取引なんて大したことはないから、自分で記帳したってたかが知れているよ。それに、今は優れたクラウド会計ソフトがあるから、銀行取引やカード取引を自働で同期してくれる。勘定科目を推察して自働で仕訳してくれるから、そのチェック、確認をすればいいんだよ。

ここじぃ
桃子

そして浮いた時間に?

もっと付加価値の高い仕事をすればいいんだよ。財務的な弱点の把握とその対応、経営計画の作成の補助、出来上がった決算書・申告書のレビューなどなどいろいろあるじゃない。税理士業務だけじゃなくて、会計数値を扱うプロとして、利用価値はあると思うけど。。

ここじぃ

それにこれからは事業承継の問題とかも生じてくる。後継者を誰にすべきかという問題から始まって、贈与税や相続税の問題も関わってくる。法人なら株の購入資金をどうするかという問題もある。税金取られすぎて苦しくなっても国は守ってくれないよ。これらは10年程度の長いスパンで見ないといけないんだよね。

ここじぃ
桃子

まさにFP1級の世界じゃない!

そうだね、FP1級の相続・事業承継は、これがメインだった。相続税を軽減するためにはどうするかといったことをあらゆる角度から見てきたね。

ここじぃ
桃子

ここじぃ、本日はありがとう。またお話を聞かせてくださいね。

了解。何でも聞いてね。

ここじぃ

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