株式投資

株式投資の指標-PERとPBRは万能か?

PERとPBRの定義

株しこ投資に用いられる指標としてPERとPBRがあります。
前者は株価収益率、後者は株価純資産倍率と呼ばれており、
株式投資をやる場合には、最初に勉強する項目です。

計算式は、

PER=株価/一株当たり純利益
PBR=株価/一株当たり純資産

という式になります。
いずれも株価が割高か割安かを判断する指標ですが、業種や成長性によって、
判断基準が異なってきます。
PERが高ければ株価は割高、PBRが高ければ株価は割高ということです。

PBRが1.0未満はどういう意味か

PBRが1.0未満とはどういうことでしょうか。
純資産よりも株価が低いということは、通常はあり得ないでしょう。
会社を買って解散させれば儲かってしまうということです。
でも、このような株はごろごろしています。
私の保有している野村ホールディングス、この株は本日現在PBRは0.51となっています。
将来的に赤字が積み重なって純資産が棄損することが見込まれるのであれば、
それもありでしょう。でも、今後同社が赤字が拡がるとは考えにくく、
純資産は増え続けるでしょう。それでも、PBRが1.0未満なのです。

ただ、このPBRに関しては、個別株については1.0未満がごろごろしていますが、
日経平均で見れば、コロナショックで0.81にまで下落してからは、1.1倍を底としているようです。
ですから、どんなに暴落しても1.0倍辺りまで下落したら、
そろそろ底だと判断してもいいかもしれません。

船株の不思議

私が分からないのは、もう一つ郵船や商船三井などの船株の株価です。
本日時点の、郵船のPERは1.71、商船三井は同じく1.71となっており、
PBRは郵船0.95、商船三井0.94です。
日経平均のPERは12~13倍程度で、世界でもとりわけ割安な部類です。
それよりも格段に低いPER、一時的な利益と見られているから、
PERが低いと識者やユーチューバーは言っていますが、
果たしてそれだけなのか、それにしても低すぎないかという気もします。
配当利回りは10%を軽く超えています。
株主還元を100%行ったとしたら、2年で投資金額が回収されてしまいます。
今でも、郵船で7年、商船三井で8年で配当だけで投資金額を回収してしまいます。

PERやPBRは指標として機能するか?

日経平均のPBRは、1.0という絶対的な基準がありますので、指標として考えられますが、
日経平均、個別株のPERは絶対的な基準がありませんから、指標としては難しいと思います。
後付けはいくらでもできますが、割高か割安かどうかを判断する指標としては、
今の相場状況では無理でしょう。
PERが50倍でも外資がタッグを組んで持ち上げれば、それは上昇するでしょうし、
優れた技術を持つバイオであっても、空売りの餌食になっている会社は上昇し辛いでしょう。
(個人が空売りできない銘柄でも、機関投資家は空売りできます)

今の相場は、

・外資が好き勝手に相場を操縦しており、空売りを主体としている
・このため、個人株主の逃げ足が速い、
 相場が暴落すると買いに入るが噴くと直ぐに売り逃げる
・日本の機関投資家のレベルが低く、米国の金魚の糞となるしか術がない
・政府の確固とした政策がなく、空売りし易い

といったところでしょうか。
インベストイン・キシダという前に、投資に関する政策・税制を整備し、
相場操縦的な売り崩しには米国のように空売り調査を行うことも厭わない
ことを地道に行って、投資家が安心して投資できるような環境を作る必要があると思います。

企業業績が上向いてきていますので、いずれは外資も方向転換すると思います。
その時まで、ドルコスト平均法で、インデックスファンドをコツコツと購入していきます。


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