題名が素晴らしいのですが、ホントですか?
大企業ならともかく、中小企業では申告調整する項目が少ないので、
自分でもできるんだよ。
大企業では税務と会計は別個のものとして捉えられているけど、
中小企業では株主総会で会計報告をすることもほとんどないだろうから、
税務=会計と捉えていいいんじゃないかな。
でも調整とか難しそう。
中小企業では、減価償却費は税務で認められる上限を計上するよね。
それ以上計上することはない。だから、別表4や5で調整されることはないんだ。
貸倒引当金もそうだね。
また、交際費だって800万円まで認められるから、ほとんど損金として認められる。
ただし、損金算入限度額の計算はできるようにしないといけないね。
寄附金は損金不算入額があるかもしれないけど、これも簡単に算定できるよ。
そうね。そうすると別表4や5で調整されるものは何になるの?
そうだね、租税公課、源泉所得税などがほとんどじゃないかな。
ああ、あの難しいやつね。
慣れればそれほどでもないよ。
まずは別表5(2)を作成するんだ。申告書などから転記するといい。
申告ソフトもそうなっていると思う。
前期の確定申告書や当期の中間納付書などをもとに入力していけば、
別表5(2)が作成できるよ。
前期確定分は、「納税充当金取崩しによる納付」、
中間申告分は「損金経理による納付」ね。
確定分はどうするのですか?
確定分は、最後に申告書を作成するまでは分からないから空欄にして、
最後に記入するんだよ。
別表5(2)記入しました。
この数値が別表5(1)Ⅰに転記されるんだ。
また、別表5(2)の納税充当金の「取崩額 事業税」が
別表4の「納税充当金から支出した事業税等の金額」に転記される。
別表5(2)の「納税充当金の計算」の期首、繰入額、取崩額は、
別表5(1)Ⅰの「納税充当金」に転記されるのですね。
そうだね。
注意してほしいのは、別表5(1)Ⅰで繰越損益金は純粋に洗い替えだけど、納税充当金は洗い替えではなくて、別表5(2)のとおりとなるんだ。
思ったよりも簡単でした。
中小企業は、調整が少ないから、
というより、少なくしているから、楽ですね。
そうだね。上場企業レベルでは無理かもしれないけど、
中小企業レベルでは、税理士を雇わなくても、何とか作成できるレベルなんだ。
その分、研究開発や従業員の賞与を増やすこともできるし、
補助金の申請や経営計画の作成補助に注力してもらう方が建設的だよね。